忘年会の団体様のスケジュールもやっと一段落、あとは通常業務を淡々とこなし、楽しみにしていた「ガキ使の笑ってはいけない」を観ながらゴロゴロする日まであと2日か・・・とホッとしていた年の瀬も押し迫ったある日、
ママの十八番、受話器を持ったままフリーズ状態を、店主が目視。
店主「どうした?」
ママ「三が日に団体さんって入れられる?」
店主「何人?」
ママ「21人だって」
店主「4日まで仕入れなんかできないよ、卸売り休みだし・・・、急な集まりの新年会だな。三が日なんかどこも入れてくれないよ。だいたいチェーン店以外休みだろ、普通。」
ママ「コースじゃなくてもいいから、どうしても座席だけでも取っておいて欲しいって言うんだけど・・・」
店主「しょうがないなあ、在庫も3日までは持ちそうだし、どうにかしてあげるか!OK、入れてあげなよ」
お正月帰省していた、リケジョ美人スタッフのサトミちゃんを呼び寄せ、準備万端整えた店主。
当日現れたのは、若者の団体さん。この年になると、「若者」は「若者のくくり」としてしか判別できず、
「随分早い新年会だな。だいたい三が日で営業してる会社ってあるんだろうか?」と社会人と思い込んでいたが、
サトミちゃんが「マスター、あれは学生さんですよ。大学1年か2年ってところですよ。しかも高学歴!」と返してきた。
店主「おいおい、大学1年じゃ酒飲ませたらダメだべ!」
サトミ「法律上はそうかもしれないけど、それはそれで・・・大学生なんだし。それに、もう飲んじゃったからしょうがないじゃないですか。一部のお客さんはソフトドリンクなので大学2年ですね、絶対!」
さすがリケジョ、発言が論理的でグーの根もでない。
すべてのお料理を出し終えたころは宴もたけなわ、一人のお客様が店主に話しかけてきた。
お客様「覚えていらっしゃいますか、2年前に自分たちマスターにすごくお世話になったんです。」
店主「えっ!僕が君たちに何かした?」
お客様「突然の当日予約で40人くらい、マスターに入れてもらったんです。どうにかしてやるから、とにかく来いって。」
店主「むむむ、県立浦和高校サッカー部か?」
お客様「うわー、覚えていてもらって嬉しいです!」
店主「覚えてるも何も、そんなお客さんは君たちと、君たちの1こ下の後輩たちだけだよ。忘れるわけないじゃん!」
浦高サッカーOB君が一言
「自分たち、今年成人式なんですよ。その前に2年ぶりに集まって同窓会やろうって言ってたんですよ。母校の近くで集まろうってことになって、どこでやるかってなったとき、僕らの最後の試合のあと、急なのに席と料理を無理やり準備してくれた「炙ABU」しかないだろうって、みんなで決めてたんです。あの時はありがとうございました。マスターのおかげで、高校最後の楽しい思い出を作ることができました。お酒も飲めるようになったし、今日はあの時の恩返しに帰ってきました。」
店主、うれしくって感動して、鼻をグシュン。ママも目に涙。ジジババになると涙腺が緩んできてしょうもない・・・(笑)
そのあとは「お帰りなさいドリンク」を人数分、店主のおごりで乾杯。恒例の集合写真に「マスターも入ってくださいよ」と言われ、ちゃっかり監督面で参加。
ああ、なんて善い正月だ~~!
それにしてもサトミちゃんの男を見る目は天晴である・・・(笑)!
そして浦高サッカー部の幹事力も、相変わらずである・・・(笑)。
さて9日から11日まで久々の連休をいただきました。
12日から元気に営業いたします。
しちりん囲んでおいしいお酒を・・・。
お待ちいたしております。
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